ストレリチアの育て方

(育て方の詳細説明)

ストレリチアの栽培法はレギネー、ジャンセア、パービフォリア、ニコライで若干の違いはあります。ほぼ同じと考えていいでしょう。

また苗と成株では多少の違いがありますが、それは、苗に対しては寒さ対策をより厳密にやる事、施肥、水やりをこまめにする事などです。

                      「ストレリチアの育て方の違い」参照

(地植えと鉢植え)

ストレリチアは鉢植えでも充分育てることが出来ます。ただ、他の植物と同様に地植えのほうが成長が早くなり、株もより大型になります。

冬越しが可能ならば、地植えでストレリチアを育てたい人は多いでしょう。関東以南で、霜の降りない/ほとんど降りないところでは地植えが可能です。内陸ではなく、比較的海に近い地域なら問題ないでしょう。詳しくはピンポイントの天気予報などで、各地域の最低温度のチェックする事をお勧めします。

南向きで壁を背にしたところに植えてください。


(温度)

成長最適温度は、20〜25℃である。

耐寒性は0℃まであるが、これは単に生き延びるという最低温度。霜に当てるなど、凍らせることは避ける。鉢栽培の場合、冬は室内に取り込むなどして防寒する。

耐暑性は40℃まであると考えられる。40℃超で葉が曲がったりしながらも耐えるがダメージを受ける。特に苗は弱ったり、長時間の高温で葉が枯れることもあり、避けるべきである。

ジャンセア、パービフォリアは耐寒性、耐暑性もレギネーより若干高い。零下の温度や40℃近い温度にも耐える。しかし、これは問題なしというよりダメージが少ないだけと考えるべきものであろう。


(日光)

四季を通じてとにかく日に当てることが良い。

ただ、苗の場合、半日陰でも適応し成長するが、成株は日光不足だと、成長が遅くなり開花も少なくなる。ひどい場合咲かなくなる。

鉢栽培の場合、春から秋にかけ日あたりの良い外に出すのが良い。


(水やり)

土が乾いたらタップリ与える。

根が太いため乾燥には強いといえるが、土の乾燥しすぎは株を弱らせることがある。たとえば、鉢の中の土がすべて乾くような状態では根痛みが生じる。

水やりの時は、根が長いので、根の最深部に届いていることが必要である。

冬の寒い時期は、少なめの水やりにする。特に苗の場合、湿り気を維持することに努め、余分な水分は根の負担になるため控えるほうが良い。

一方、成長期(春から秋)は、特に鉢植えの場合には、水切れ防止のためにも、頻繁に水やりを行うのがよいでしょう。


(土)

ストレリチアは原生地が荒地であり、用土についてはあまり気にすることはない。

ただ、酸性が強い土は避けるべきであり、水はけがよく保水性がよいものがベターである。

砂質土でも畑の土でもいいが、腐葉土などの有機質を入れて細根の成長を促すことは普通の植物と同じです。つまり、ストレリチアは土壌を選ばないとはいうものの、良い土には成長促進効果があります。

少しでも早い成長を期待するならば、

  地植えでは、堆肥、腐葉土などをすき込んで腐植質を多くしたり、

  鉢植えならば、赤玉土7、腐葉土2、牛糞1などの混合

がお勧めできます。


(肥料)

油粕、骨粉などの有機肥料が良い。可能な限り化成肥料は避けたほうがいい。

春から秋にかけ1〜2ヶ月に1回、株元に肥料を与える。暖かい成長期は肥料を欠かせたくない時期であり、毎月与えるのがいい。

多肥に耐える性質があるので、多めに与えても問題はない。

寒い時期は、施肥を控える。夜間寒くとも昼暖かい場合は成長するので、量を少な目にして与える。


(病害虫)

基本的に病気に強い植物である。

暑い時期で成長が停滞しているとき、水をやりすぎるとベト病になる事が稀にある。しかし、水やりを控え気味にすれば自然回復する。

ウィルス病にかかる心配はありません。

ヨトウムシ、ナメクジ等による食害は、それによって枯れるとか、大きなダメージにはならない。しかし、葉が損傷するので、発見した場合、丁寧に見回り捕殺する。夜行性の虫の場合、夜に見回る。

カイガラムシは、発見次第その場で掬い取る。

          ストレリチアの栽培カレンダーへのリンク

                開花株の栽培カレンダー(約4年以上の株)

                苗の栽培カレンダー  (約1〜3年生苗)

 

 

(育て方の要点)

ストレリチアは「育てるが難しい」という声をよく耳にしますがそんなことはありません。ストレリチアはいたって頑健な植物なので、むしろ「育てるのは易しい」というのが適切だと思います

● 日光を好む植物です。とにかく日光に当てるようにする

● 用土にはこだわる必要がない。原生地は荒地である。

● 肥料は可能な限り有機肥料にする。