やまいもの育て方
 


(全体のスケジュール)

 やまいもは植え付け後、2〜3ヶ月間は根やつるの生育は、種芋の貯蔵養分により行われます。
真夏になると、自前の光合成による養分で、茎葉を繁らせ、新芋を太らせます。


温帯性の芋は秋の中ごろに日が短くなり、気温が下がってくると、葉茎は黄変し、根は活力をなくし、イモの表皮も硬化して、植え付けてから5〜7カ月で新しい芋が熟成します。


熱帯性の芋は、秋が終わりつつある頃でも見た目には生き生きしている。これを本当に寒くなると芋が腐死に至ることもあるので気をつけなければならない。具体的には、霜が降りる可能性が出てきた時点で掘り上げるのが適切である。





(土と元肥)
土壌・用土は排水良好で通気性の良く、有機質の多い肥沃なものが良い。また、酸性土壌を嫌います。
堆肥又は腐葉土などを入れ、腐植質を増やすことで、酸性化抑制や水分保持に役立たせる。

元肥として、油かすなど有機肥緩効性化成肥料加え、苦土石灰を与えるといいでしょう。


(追肥)

 生育が旺盛になるとき、養分は種芋から土壌から吸収するようになる。
この時から追い肥を与える必要が出てきます。
また、暑い時期になれば、新しい芋が肥大化しますのでカリ分が不可欠になります。
追い肥は、温帯芋、熱帯芋でもこの点を考慮して下さい。
具体的には、窒素とカリが入っている肥料を与えて下さい。


(水)
夏季に乾燥状態にすると芋がうまく成長しません。
マルチを行っておくことは極めて有効ですが、それでも水分不足に陥ることがあります。
乾燥対策として水やりを実施するのが安全確実です。

(植え付ける場所と条件)

そもそもの植える場所や水分の確保は、ヤマイモの種類により微妙に違いますので、事前に調べ計画的にすべきでしょう。


 


 

(成長期の留意点)

夏期〜早秋は芋の肥大期ですが、土が乾燥し易く、水分不足でイモが小さくなったり、凹凸のいびつになるので、きちんと潅水をする。 

つるが伸びてきた頃に化成肥料をパラパラと与え成長を助けるようにする。

追肥は主に硫酸カリ等 のカリ肥料を中心にし、芋の肥大化うを促進する。

 

(保存、冬越し)
 泥のついたまま新聞紙に包んで、風通しのよい所や冷暗所におく。少し湿らせたおがくずに埋める。また、地中に埋める。

以上色々な保存方法がありますが、いずれも湿気を確保し、ある一定以上の温度を保つ工夫です。

しかし、必要最低温度については、品種により異なりますので注意が必要です。